解説
4章 比例と反比例
1.比例とそのグラフ
【1】比例
y=ax a≠0 (aは定数を表す)
xとyが上の式で表されるとき、yはxに比例するといいます。
例えば、分速100mでx分歩いた時、進んだ道のりをymとすると、
xとyには、y=100xという関係が成り立ちます。
このx、yのように、いろいろな値をとる文字を変数といいます。
それに対し、1、2、などの決まった数を定数といいます。
特に、y=100xの100やy=2xの2のような、y=axのaのことを
比例定数といいます。
【2】座標
平面上に、2本の数直線をひき、垂直に交わるようにします。
このとき、
横方向の数直線を横軸またはx軸
横方向の数直線を縦軸またはy軸
といいます。
また、交わる点を原点といい、Oで表します。
①点の座標
x座標がa、 y座標がbである平面上の点の座標を(a,b)と表します。
原点の座標は(0,0)です。
②対称な点の座標
点(a,b)のx軸、y軸、原点に対して対称な点はそれぞれ、
x軸:(a,−b) y軸:(−a,b) 原点:(−a,−b)となります。
③移動した点の座標
点(a,b)を水平方向にp、垂直方向へq移動した点の座標は
(a+p,b+q)となります。
④中点の座標
2点A(a,b)とB(c,d)を結ぶ線分ABの中点の座標は、
( a+c 2 , b+d 2 )となります。
【3】比例のグラフ
比例を表すy=axのグラフは、原点と点(1,a)を通る直線です。
a>0の場合 …右上がりの直線
a<0の場合 …右下がりの直線
座標平面は座標軸によって4つの部分に分けられます。
第1象限…(+,+) 第2象限…(−,+)
第3象限…(−,−) 第4象限…(+,−)
比例関係を表すグラフについて調べてみます。
例えばy=3xを満たすx、yの値は、
xが0の場合… y=3×0 なので(0,0)
xが1の場合… y=3×0 なので(1,3)
xが2の場合… y=3×0 なので(2,6)
xが−1の場合… y=3×(−1) なので(−1,−3)
xが−2の場合… y=3×(−2) なので(−2,−6)
などがあります。
表にすると以下のようになります。
x | −2 | −1 | 0 | 1 | 2 |
y | −6 | −3 | 0 | 3 | 6 |
これに対応する点を座標平面上に記入すると、下の図のようになります。
y=3xを満たす点の座標をさらに記入していくと、それらはすべて1本の直線上に並びます。この直線上の(x,y)はすべて