解説
4章 比例と反比例
2.反比例とそのグラフ
【1】反比例
y= a x a≠0 (aは定数を表す)
xとyが上の式で表されるとき、yはxに反比例するといいます。
このときaを比例定数といいます。(反比例定数とはいいません)
反比例の式ではxの値が
2倍,3倍,4倍,…
になると、それにともないyの値は、
1 2 倍, 1 3 倍, 1 4 倍,…となります。
逆にxの値が
1 2 倍, 1 3 倍, 1 4 倍,…
になるとyの値は、
2倍,3倍,4倍,…となります。
つまり積xyの値は一定で、比例定数aに一致します。
xy=a
例えば2つの変数x,yの間にxy=8という関係が成り立つとき、
この式は、y= 8 x と変形できるので、yはxに反比例します。
【2】反比例のグラフ
座標平面上で、反比例の関係を表すグラフについて調べてみます。
例えばy= 6 x を満たすx,yの値の組(x,y)は、
(1,6),(2,3),(3,2),(6,1),
(−1,−6),(−2,−3),(−3,−2),(−6,−1)
などがあります。これらに対応する点を座標平面上に記入すると、
下の図のようになります。
y= 6 x を満たす点をさらに記入していくと、下の図のような曲線になります。この曲線をy= 6 x のグラフといいます。
反比例の関係y= a x のグラフは、原点に関して対称な曲線です。
この曲線を双曲線といいます。
a>0の場合
a<0の場合
反比例の関係y= a x のグラフは、上の図のように、
a>0のとき、x,yは同符号で、第1象限と第3象限にあります。
a<0のとき、x,yは異符号で、第2象限と第4象限にあります。
【3】反比例の表
家から学校までの道のりは1200mです。家を出発して一定の速さで学校に向かいます。
例えば分速80mで歩くと、到着するまでに15分かかります。
分速60mで歩くと、20分かかります。
分速をxm、到着するまでの時間をy分とすると、下のような表になります。
x(m) | 30 | 40 | 60 | 80 | 100 | 120 |
y(分) | 40 | 30 | 20 | 15 | 12 | 10 |
2つの変数xとyの間には、xy=1200
すなわちy= 1200 x
という関係が成り立ちます。
このように反比例では2つの変数xとyの関係が、aを0でない定数として、
xy=a
すなわち y= a x a≠0 (aは定数を表す)
と表されます。